SEASONS
だけどきっと、大野くんの心はもう決まっていて、変わらないんだと思う。


“好きになって”

“忘れさせるから”


学園祭の日、屋上で告白してくれた言葉がよみがえる。



“本気で惚れちゃったみたい”


……どうして今、そんなこと思い出すの……。


突然あんなことを言って来たアイツだけど、学校で顔を合わせても今までと何も変わらなかった。





「ごめん、遅くなって」


その時、小さくドアの開く音がして、大野くんが入って来た。


「……ううん、大丈夫」
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