SEASONS
鍵をスカートのポケットに入れて、持ってきたカバンをカウンターに立てかけた。


どんな本があるのか書架を眺めていると、専門書が多いみたいだった。


放課後しか開いてないし、専門書が多いしじゃ使う人はいないだろう。


図書室の利用者が少ないのも納得だ。


書架の一番奥には、階段式の踏み台が置かれていた。


キャスターがついてるから動かして使うんだろうけど、この場所はテーブルからも見えないし、本を持ち込んでここに座って読むのもいいかもしれない。

最初は面倒な係に当たっちゃったと思ってたけど、隠れ家を見つけたみたいで実はラッキーだったかも。
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