SEASONS
「な、何!?」


踏み台に座った格好のあたしは前に行くことも、もちろん後ろに下がることも出来ない。



「お前も俺が好きなの?」


…………はぁ!?


驚いて目を見開いた。


「ずっと見てるよね、俺のこと」

「……っ」


また一歩。


「入学式の日、キスしてんのも見てたよね」


さらに一歩距離を詰めて、あたしを囲うように後ろの壁に両手をついたから、あたしは完全に身動きが取れなくなった。
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