SEASONS
「ごめん。怖い思いさせて」


引き寄せられて、辿り着いた先は──もちろんアイツの腕の中。


「……っ」

背中に感じる手のぬくもりと、おでこから伝わる胸の鼓動にようやく安心したのか、今頃になって体が震えた。


「ごめん」

震えを押さえようとしてるのか、さらに強く抱き締められて、肩のところがあたしの涙で濡れた。

< 62 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop