SEASONS

教室に入ると、真ん中より少し後ろの辺りの席に人だかりが出来ていた。


「?」


黒板に書かれている出席番号で自分の席を確認すると……人だかりの出来ているひとつ後ろの席だった。



「……」

何だろう?


不思議に思いながらも自分の席へと足を進めた。


人の波を縫って隣りを通り過ぎる時でもその中心にいる人の姿は見えなくて、男子なのか女子なのかもわからない。



──通り過ぎる時、取り囲んでいる女の子達に睨まれたような気がしたのは気のせい、かな……?
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