SEASONS
中間テストが終わった頃からあたしは、本屋でバイトを始めた。
学校のある駅から少し離れた本屋だ。
駅から離れてるとはいえ規模はなかなか大きくて、品揃えもいいと評判みたい。
「成海さん。女性誌コーナーの整頓お願い」
「はい」
ちょうどお客さんがいなかったから、軽くほこりを払いながら本を並べ直した。
「彩ちゃんお疲れ」
その時、後ろから声をかけられ肩を叩かれた。
「あ、福嶋先輩」
「ここでは先輩はなしって言ったろ?」
「……そうでした」