SEASONS
「彩ちゃんさ」

「はい?」


ストローから唇を離すと、カップの中の氷がカランと音を立てた。


「中学の時、良く練習見に来てたでしょ?」

「……え」


何で知ってるの?


「誰、見てたの?」

「……あ、えっと……」


そう言われた頭に浮かんだ、彼の顔──。


中学の時にあたしが片思いしていた人はすごくモテる人だった。

< 96 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop