いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「ねえ、菜都、久世君。あなたたちやっぱり…」

いつまでも認めない私に、痺れを切らしたお母さんが再度聞いてきた。

「クラスメイト!」

キッと睨みつけながら、その先の言葉を潰した。さっきからこればっかりだ。


「姉ちゃん!本当に付き合ってねえの?」

「菜都、お父さんは反対しないぞ?」

「あら、お母さんもよ?こんなイイ男だもの」

何度クラスメイトだと説明しても、この家族にはちっとも通じない。


「うるさーいっ!!だから、違うって言ってんでしょ!!」


怒り気味に、机をバンッと叩きながら完全否定をする私をみても、「またまた~」という顔しか返ってこない。


……ああ…もうやだよ…。


ガックリしながら横にいる久世玲人を見ると、1人涼しい顔でご飯を食べている。


コイツ…!!私の苦労をっ…!!
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