いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
気まずい…。

久世玲人と2人の帰り道、これといった会話もない。

無言だ…。


こんなことなら、わざわざ送ってくれなくていいのに…。

気を遣って何か話し掛けるべきだろうか…。いや、でも話題もないし…。

さっきのこと、もう一回謝ろうか…?いや、でもむし返すのもな…。


ぐるぐるとこの状況を切り抜ける術を考えていると、「菜都」と、久世玲人の方から話し掛けてきた。


「え?あ、何?」

「……さっきの、悪かった」

「え?」

「オレのせいで、色々言われて」

「え…、いや、まぁ…」

不意打ちで少しビックリしてしまった。

まさか久世玲人が謝ってくるとは。

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