いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「いい天気だねー!」

電車を降り、駅から出たところで、うーんと背伸びをした。

さっきまで緊張していた体をほぐすために。

「ね?」と久世玲人に笑いかけると、「ああ」と穏やかに返してくれる。



「で、どこに行くの?」

「そうだな…。まずはメシ。腹へった」


そうかそうか。

まずは腹ごしらえってことね。そのあとにしっかりと働こうじゃないか。

私も起きてから何も食べてないので、久世玲人の提案に大賛成だ。


「菜都、何が食いたい?」

「何でもいいよ。久世君におまかせする」


だって今日はもういいなりだもん。

ファストフードでも、ファミレスでも、何だって文句は言わないよ。
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