いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
デートだと思うと急に緊張し、カチコチになってしまう。

「急にどうしたんだよ」

「べ、別に…!」

そんなぎこちない私を、久世玲人は不思議そうに見おろしている。


「で、菜都。行きたいところは決まったか?」

「行きたいところ!?お、思いつかないよ!」

「思いつかないって…。どっかねえのかよ」

そんなっ!

男の子とデートなんてしたことないのに、思いつくはずもないよ!


「久世君の方がこういうの得意でしょ!?今までの彼女とか、どこに連れていってたの!?」

「………」


勢いよく言い返すと、久世玲人は急に黙り込んだ。


「久世君?」

何で黙るの?何か悪いこと言っちゃった!?

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