いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「ご、ごめんなさい…勝手に離れちゃって…」

「お前なぁ!携帯見るクセをつけろ!!」

「え!?……あ!!」

そうだったっ!!

またもや携帯の存在を忘れてた!!


慌てて鞄から携帯を取り出し確認すると、着信履歴にはもちろん久世玲人の名前がズラリ。


「ご、ごめん!!」

弁解する余地もない!!

自分のダメさ加減に心の中で嘆きつつ、再び久世玲人に謝った。


久世玲人も「はあぁー…」と深い息を吐き、私の腕を掴んだままその場に座り込んでいる。


「疲れた…」

「だ、だよね…」

おそらく、必死で私を探してくれてたんだろう…。

同意の言葉をかけると、下からギロリと睨まれた。


「どんだけ心配かけりゃ気が済むんだよ!!勝手にいなくなって!!」

「すみません!!」

「ったく…。帰ったかと思って焦ったじゃねーか!!」

「ご、ごめんってば…」

さっきから何度も何度も謝っているけど、私の腕を掴むその手の力は緩めてくれない。


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