いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
せ、せまい…。

久世玲人の隣にちょこんと座っているけど、気まずい…。

やはり見た目どおりソファーは狭く、肩が触れそうなほど近い。


この状態が居たたまれず、妙なテンションになってしまう。


「ねぇ久世君!せっかく来たんだし、何かする!?」

「いや、いい」

「……あ、そう。じゃあ!マンガとか読む!?持って来ようか!?」

「いい」

「……そう」

何なのよ!何かしようよ!!

ここに2人でボケーと座ってるだけじゃ、身がもたない!!


「ほら!ゲームとかもあるよ!!対戦しちゃう!?」

なんとか久世玲人にやる気を起こさせようと張り切った。

そんな私を久世玲人は冷静な目で、というか、鬱陶しそうな目で見てくる。


「ちょっと黙っててくんね?寝るから」

「寝る!?」

今!?ここで!?

休憩ってそんながっつりするつもりだったの!?寝るんだったら家に帰ればよかったよ!!


呆れながら久世玲人を見つめるけど、当の本人はアクビをしながらすでに寝る体勢に入っている。

おいおい…本当に寝る気だよ…。

久世玲人は放っておいて、1人部屋に変えてもらおうかな…。



そんな事を考えながら小さく息を吐いていると、久世玲人が私の方にピタリと寄り添ってきた。
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