いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「え!?ちょっと何!?」

「貸して」

そう言って、久世玲人は寄りかかりながら私の肩に頭をあずけてくる。


「なーっ!!何するのっ!?」

「うるせぇな。周りに迷惑だろ」

「そんなっ!!え!?何!?ちょっと待ってよ!!」

「落ち着け」

パニックになる私の隣で、久世玲人は勝手に眠ろうとする。


「少し寝たら起きるから」

「で、でも…!!」

「じゃあ、おやすみ」

「え!?ちょっと久世君!?ねえってば!」

まさかこんなことになるとはーっ!!

もういくら声をかけても、久世玲人は私の声に反応することはない。無視を決め込んでいるようだ。


ああ!!どうしよう…!!

さっきまでここなら安心だと思ってたのに、ちっとも安心じゃない!!


大騒ぎする心臓を押さえながら、目を伏せたまま起きようとしない久世玲人を見つめた。


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