いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
Step4

目覚め

「ん……」

ゆっくり目が覚めると、飛び込んできたのは見慣れたクリーム色の天井。


あれ…私の部屋だ……。

何で寝てるんだっけ…?えと…学校は…?


ぼーっとする頭で考えようとしたけど、……やめた。

なんか、とんでもなく強烈なことが起こった気がするけど、思い出さない方がいい気がする。

本能がそう言ってる。


……いいや、寝よう。

再び目を閉じて寝ようとしたところで、ガチャと部屋のドアが開き、誰かが入ってきた。


「あ!姉ちゃん目ぇ覚めた!?」


智樹か…。


「…ん、もうちょっと寝る…」

「ちょっと待ってて!呼んでくるから!」

「…?呼ぶって…」

お母さんかな、と思ったところで、階段を駆け下りる智樹の足音とバカでかい大声が聞こえてきた。


「玲くーんっ!!姉ちゃん目が覚めたよーっ!!」


―――!!


思わずベッドからガバッ!!と身を起こした。


玲くんっ!?!?

って、久世玲人っ!?


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