いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
じゃあ、これは一体何…?
教室で1人、そんな自問自答を繰り返していた。
幸いというか、今、この教室に久世玲人はいない。また屋上でサボっているのか知らないけど、いつの間にかいなくなっていた。
どこに行ったんだろう…。
いつもなら、どこかに行く際は私に一言残すか、一緒に連れて行こうとするのに、黙ったままどこかに行ってしまった。
少し気になってしまうけど、同じ空間にいたらまた心臓が騒ぐので、落ち着いて考えるには久世玲人がいない方が都合がいいかもしれない。
はぁ…、一体何なんだろう…。
うーん、と唸りながら考えていたその時、「原田さん?」と、隣の席にいた佐山君が爽やかに話し掛けてきた。
「あ、佐山君…」
「どうしたの?そんな難しい顔して」
「う、ううん、何でも…」
佐山君に話し掛けられると、ドキリ、と心臓が跳ねる。
でも、自分がおかしくなっていくあの症状とは違う感じ。どちらかというと、困惑と焦りだ。
あの日以来、佐山君は「告白」のことに触れることなく、いつもと同じように話し掛けてくれる。
それはとてもありがたいことだけど、まだ答えが見出せていない私には少し心苦しくもあった。
教室で1人、そんな自問自答を繰り返していた。
幸いというか、今、この教室に久世玲人はいない。また屋上でサボっているのか知らないけど、いつの間にかいなくなっていた。
どこに行ったんだろう…。
いつもなら、どこかに行く際は私に一言残すか、一緒に連れて行こうとするのに、黙ったままどこかに行ってしまった。
少し気になってしまうけど、同じ空間にいたらまた心臓が騒ぐので、落ち着いて考えるには久世玲人がいない方が都合がいいかもしれない。
はぁ…、一体何なんだろう…。
うーん、と唸りながら考えていたその時、「原田さん?」と、隣の席にいた佐山君が爽やかに話し掛けてきた。
「あ、佐山君…」
「どうしたの?そんな難しい顔して」
「う、ううん、何でも…」
佐山君に話し掛けられると、ドキリ、と心臓が跳ねる。
でも、自分がおかしくなっていくあの症状とは違う感じ。どちらかというと、困惑と焦りだ。
あの日以来、佐山君は「告白」のことに触れることなく、いつもと同じように話し掛けてくれる。
それはとてもありがたいことだけど、まだ答えが見出せていない私には少し心苦しくもあった。