いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「ダ、ダメだよっ!それはダメ!!」

『何でだよ』

「だって、自宅謹慎中に外出してるのバレたら、大変なことになっちゃう!!しかもよりによって学校はっ…」

『んなもんどうでもいい』

「ダメだってばっ」


もしこれで外出してるのがバレて、久世玲人の罰が増えてしまったら、今度こそ私はどうすればいいか…。きっと罪悪感でいっぱいになる。


「とにかくダメっ!私が会いに行くから!!」

力強く宣言すると、久世玲人も『……じゃあ、どこで会うんだよ』と若干不服そうに返してきた。


「私が、そっち行く…。久世君の家、行っていい?」

『……俺の、家?』

「…ダメ?」


外出できない久世玲人と会うには、私が彼の自宅に行くしかない。


と思ったけど……久世玲人からの返答は一向に返ってこない。

黙り込んだままだ。


も、もしかして、家に押しかけるなんて図々しいと思われてる…!?


少し焦りながら、「……ダ、ダメ?」ともう一度聞いてみた。

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