いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「私じゃなくても…!!」

「だって、あの場にいたのはお前だし。それに、もう皆の前で言っただろ」


「そんなっ!!」


私の意思は無視なの!?


「安心しろ。何もしねえからよ」

「そ、そういう問題じゃっ…!!」

言い返そうとする私を、久世玲人は面倒くさそうに「ああ?」と凄んだ表情で見据えてきた。

切れ長の目で、余計に迫力がある。


こここ恐いよ…。


「そーいうことにしといてくれ」

身の危険を察した私は恐怖で抵抗することなんてできず、「…は、はい」とか細い声で答えることしかできなかった。

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