いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
イベントが女子のミスコンに突入すると、久世玲人はステージに向けていた視線を私に移した。
「……なぁ菜都、もう帰らねえ?」
……えっ?
帰る!?
突然の帰ろう宣言に少しビックリしてしまった。いきなりすぎて。
何で…?
でも、帰るって、そんな急に言われても…
「片付けもあるし、たぶん夕方じゃないと…」
「そんなにかかるのか?」
ほんとに、文化祭の進行予定を知らないみたいだ。
早く帰りたいみたいだし、このまま何もせず夕方まで待たせるのもな…。元々、今日は学校に来るつもりもなかったらしいし…。
「あの…先に帰ってもいいよ…?何もすることないし、ヒマでしょ?」
「いや、待つ。うち連れて行こうと思ったけど、夕方までかかるなら送って帰る」
その言葉に、再び心臓がドキドキと騒ぎ始める。
うちって……久世玲人の家っ!?
えっ…!?な、なんでっ!?
あまりにもサラリと言われたけど、今の私にはかなりの威力がある。
家って…家って…!!
この前の光景が思い出され、カーッと顔が赤くなる。恥ずかしさをごまかすため、ゴクゴクとジュースを流し込んだ。
思い切って、「どうして?」って聞いてみようか…
本当に、一体どういうつもりで…
心臓をバクバクさせながらチラリと久世玲人を見上げたその時、再び司会の声が教室に響いてきた。
『さぁ、続いて第8位の発表です!!』
『第8位、――――2年B組、原田菜都さん!!』
……………ぶっ!!
思わず、飲んでいたジュースを吹きこぼした。
え、…………ええっ?
ケホケホと咳き込みながら状況が飲み込めない私の隣で、久世玲人も「ゲホッ」とむせていた。
「……なぁ菜都、もう帰らねえ?」
……えっ?
帰る!?
突然の帰ろう宣言に少しビックリしてしまった。いきなりすぎて。
何で…?
でも、帰るって、そんな急に言われても…
「片付けもあるし、たぶん夕方じゃないと…」
「そんなにかかるのか?」
ほんとに、文化祭の進行予定を知らないみたいだ。
早く帰りたいみたいだし、このまま何もせず夕方まで待たせるのもな…。元々、今日は学校に来るつもりもなかったらしいし…。
「あの…先に帰ってもいいよ…?何もすることないし、ヒマでしょ?」
「いや、待つ。うち連れて行こうと思ったけど、夕方までかかるなら送って帰る」
その言葉に、再び心臓がドキドキと騒ぎ始める。
うちって……久世玲人の家っ!?
えっ…!?な、なんでっ!?
あまりにもサラリと言われたけど、今の私にはかなりの威力がある。
家って…家って…!!
この前の光景が思い出され、カーッと顔が赤くなる。恥ずかしさをごまかすため、ゴクゴクとジュースを流し込んだ。
思い切って、「どうして?」って聞いてみようか…
本当に、一体どういうつもりで…
心臓をバクバクさせながらチラリと久世玲人を見上げたその時、再び司会の声が教室に響いてきた。
『さぁ、続いて第8位の発表です!!』
『第8位、――――2年B組、原田菜都さん!!』
……………ぶっ!!
思わず、飲んでいたジュースを吹きこぼした。
え、…………ええっ?
ケホケホと咳き込みながら状況が飲み込めない私の隣で、久世玲人も「ゲホッ」とむせていた。