いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
そして、8日目。

ここまでくると、ただもう不安に思うだけだった。

怒らせているというよりも、大丈夫なのかという方が心配で、いっそのこと、拒絶されてもいいから家まで行ってみようかと思うほど。

連絡したところで、シカトされるのは分かっているから。



そう決意したその日。

朝から小さな緊張感が続いていると、お昼休憩、1件の新着メールが入っていることに気付いた。


差出人は、――――久世玲人。


「―――っ!!」


まさか、まさか久世玲人から…

名前を見ただけで、急にドクドクと心臓が騒ぎ出した。

約1週間ぶりの接触に、手が震えてしまう。



恐る恐る受信メールを開いてみると、


「屋上に来い」


いつもと変わりない、簡潔的かつ強制的なメール。


この文面からでは、久世玲人の心境が読み取れない。いつも通りのメール。

怒っているのか、そうでないのかが分からない。

分からないけど…


それでも、なぜかこの時、どうしてかすごくイヤな予感がしていた。

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