いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「ほんと、いつ見ても迫力あるよねー」

「だねー」

「この前も他校の生徒とケンカしてたらしいよ」

「へぇー」


まるで興味のない話題をふる春奈に、生返事を返した。


まず、関わることがない。

同じ学年だけれど、彼と話したこともなければ、至近距離で見たこともない。

女の子たちが騒いでいるのを、遠目から見るくらいだ。



ああいった派手グループに属する人たちとは、違う人種だと思っている。

私はとにかく地味に、平穏に人生を過ごすことが最良の幸せだと思うから。


つまり、あの人たちとは正反対の世界。


関わらないことが、当たり前だ。

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