いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「絶対うまくいくって思ってたのになー」
そう不満そうな顔で言うのは春奈。
春奈は何故か私たちの関係に絶対的な自信を持っていただけに、報告した時は私よりも「えーっ!」と驚いていた。
「菜都、何で告白しなかったの?何で引き止めなかったの?」
「……できないよ…、頭真っ白だったし…、それに、もう関わらないって言われたんだよ?」
「関わらないって…。一体どうしちゃったのよ、久世君」
「知らない…飽きた、とか…?」
「……もしそれが本当なら、つくづく勝手な男ね。散々振り回したくせに」
「まぁ…何も言えなかった私も悪いし…」
「……もう、菜都ってば…」
やっぱり、まだ納得いかなそうな顔だけど、いつまでも元気のない私に、よしよし、と頭を撫でてくれる。
「でもさぁ。どう見ても、久世君、菜都のこと大好きだと思ったけど」
「……おもちゃ程度に気に入ってたんだよ」
春奈をはじめ、健司や泰造にも同じようなことを言われてきたけど…、実際、私も久世玲人の言動に勘違いしそうになったけど、それは違ったんだ。
「そうかなー。やっぱり、何か理由があったんじゃないの?だって、何も聞いてないんでしょ?」
「そうかもしれないけど…」
今さら、何ができようか。
私が未練がましく思っているだけで、久世玲人の中では、もう終わっていることだ。
この関係を解消したのは、久世玲人が決めたこと。
今さら理由を聞いて、また彼女になりたいと、言えるわけない。しかも、仮の。
「それに、……本当に一切喋ってないし」
学校には来ているけど、教室に入っても久世玲人は私の所に来ることはないし、挨拶でさえしない。
一切、会話をしていない。
目も合わせていない。
出会う前に戻ったかのように、私の存在は、久世玲人の視界の片隅にも入らなかった。
そう不満そうな顔で言うのは春奈。
春奈は何故か私たちの関係に絶対的な自信を持っていただけに、報告した時は私よりも「えーっ!」と驚いていた。
「菜都、何で告白しなかったの?何で引き止めなかったの?」
「……できないよ…、頭真っ白だったし…、それに、もう関わらないって言われたんだよ?」
「関わらないって…。一体どうしちゃったのよ、久世君」
「知らない…飽きた、とか…?」
「……もしそれが本当なら、つくづく勝手な男ね。散々振り回したくせに」
「まぁ…何も言えなかった私も悪いし…」
「……もう、菜都ってば…」
やっぱり、まだ納得いかなそうな顔だけど、いつまでも元気のない私に、よしよし、と頭を撫でてくれる。
「でもさぁ。どう見ても、久世君、菜都のこと大好きだと思ったけど」
「……おもちゃ程度に気に入ってたんだよ」
春奈をはじめ、健司や泰造にも同じようなことを言われてきたけど…、実際、私も久世玲人の言動に勘違いしそうになったけど、それは違ったんだ。
「そうかなー。やっぱり、何か理由があったんじゃないの?だって、何も聞いてないんでしょ?」
「そうかもしれないけど…」
今さら、何ができようか。
私が未練がましく思っているだけで、久世玲人の中では、もう終わっていることだ。
この関係を解消したのは、久世玲人が決めたこと。
今さら理由を聞いて、また彼女になりたいと、言えるわけない。しかも、仮の。
「それに、……本当に一切喋ってないし」
学校には来ているけど、教室に入っても久世玲人は私の所に来ることはないし、挨拶でさえしない。
一切、会話をしていない。
目も合わせていない。
出会う前に戻ったかのように、私の存在は、久世玲人の視界の片隅にも入らなかった。