いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
その直球の質問に「うっ…」と言葉が詰まる。

肯定したくないけど、先ほど「解消しない」宣言をされ、腹をくくったばかりだ。


もう、終わったな…。

真っ直ぐ見つめてくる佐山君の目を直視できず、視線をそらしながら「そうみたい…」と答えた。


これで、私の佐山君への想いは封印だな…。こんなはずじゃなかったのにな…。



自分で肯定してしまったことにも、どよーんと沈んでいると、佐山君は「……そっか」と一言だけ呟いて、自分の席へと戻っていった。


「かなし…」

その背中を見つめながら、自分の不幸さを嘆いた。


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