いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
地元の高校に入学し、成績もそこそこ。親友もいて、憧れの人もいる。
特に目立ったこともなく、他の子と同じように、毎日をフツーに過ごしている。

そんな平凡な日々が、私にとってはとても大切で、幸せだ。



「もうそろそろこのクラスともお別れだな」

「そうだね…」

佐山君がしみじみと話し掛けてきた。


高校に入学してあっという間に1年が過ぎ、一週間後にはもう終業式を迎えてしまう。

もしかしたら、佐山君とこうして同じ教室で過ごせるのは最後かもしれない…。


寂しいなぁ…。


だからといって、私には告白する勇気もないけど。


佐山君とどうにかなりたいという気持ちもない。だって、佐山君は優しくて爽やかで、みんなの憧れだもん。


< 6 / 446 >

この作品をシェア

pagetop