【COLORS②】ウィルスバスター 鬼の棲む街
……俺、



死んで、



──ない?



「……」

俺はゆっくりと目を開けた。



「やっと見つけたぜ」



「しっし、塩さん!!」

俺の手には龍崎に投げるハズだった、手榴弾が栓を抜くのも忘れて握られていた。我ながら情けないやら、恥ずかしいやら。


まだ説明していなかったような気がするのだが、塩さんとは俺たちの直属の上司だ。
本名は塩沢一(しおざわはじめ)、歳は二十九だったかな……って!
今はこんな悠長に自己紹介している場合じゃないのである!

「遅かったとでも言いたげな顔だな」

「アハハ〜っ気のせいですよ、気のせい」



俺は重要なことを思い出した。
さっきの銃声……


俺が生きてるってことは──妃奈!

「大丈夫、ただ気を失っているだけだ」

「えっ……じゃあ」

あ、あれ?龍崎は?


あの憎き男は地面にはいつくように倒れていた。
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