JUNKー衝動ー
ロッカールームを出たところで、ばったり店長とあった。

「…お疲れ様です」

「おう、シン今帰りか?」

「…はい」

「なかなか売り上げも調子いいじゃないか。
No.1とか狙ってたりするのか?」

「…いや、別に」

「相変わらず淡白だね、お前は」


そう言って苦笑いした店長。
元々はこの店で働いてたらしく、今でも店長目当てにやってくる客がいる。


どことなく色気があって大人の余裕というのか、なんなのか、
よくわからないが男の俺でも魅力的だと思う。


一応、言っとくが俺には変な趣味は無い。



まあ、兎に角、あの
……ヤナセとかいう奴よりはマシだということだ。


そこまで考えてた時、
ふっ、と頭の中にヤナセの顔が出てきた。

(…変な奴思い出しちまった…)

あの馴れ馴れしい態度まで浮かんで、舌打ちをしようとした。


が、店長の前だという事を思い出し、
結局、少しの上下運動に終わった。



「そういや、アキラは今日どうしたんだ?」

ふと、思い出したように聞いてくる店長。



そういや、アキラは珍しく休みでいなかった。

おかげで静かだったけど。


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