噂の姫!?



「あ!!桜ちゃん!?」

「あ、はい、あの、どなたですか?」

「お母さんが……理紗子さんが…理紗子さんが…倒れたの!!」

「え?お母さんが?」

「今、中央病院に運ばれたは!!早く来てちょうだい!!!」

「はい!!すぐ行きます」



今日目が合ったのは、自分の体の変化にきずいていたから、目を合わせたの?

なんで、言ってくれないの?

私、お母さんを何年一緒にいると思ってんの?

お母さん、無事でいて!!


私は、タクシーを拾って中央病院に向かった。



「桜ちゃん!!」

「あの、お母さんは!?」

「今、集中治療室にいるわ」

「お母さんは大丈夫なんですか?」

「わからないわ……」

「そうですか……」


私は力尽きたように椅子に座った。


「お母さん……」


私はそう言って、神様に祈った。



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