同居から始まる恋もある!?
「聞いてんのか、おい!」
「……た、倒れたって!…今、どこいるんだ」
「誠東大学病院。悪い、医者来たから切るぜ」
大した情報も得られないまま、通話が切れる。
―倒れた?
未だに信じられなくて、ごくりと息を飲む。昨晩会ったときは、あんなに元気にしてたんだぞ。
急いで大通りに出て、タクシーを止める。
「誠東病院まで、お願いします」
流れる景色を横目に、俺はただただ自分を落ち着かせるために呼吸を繰り返す。
飴細工を握り締めた掌にじわりと汗が滲んだ。