同居から始まる恋もある!?
スッと息を吸って、覚悟をする。
「わたし、ほんとはずっと……、芹生のこと好きだったよ」
そんな言葉がずっと言えなかった。
妹にしか見られていないことは知ってたし、それにいまは付き合っているヒトもいる。
夏が終わりに向い、タイムリミットも間近だというのに。
―ほんと、馬鹿だ。わたしは。
「だから、知ってるって。何を今更」
「ほんとだよね。わたし、芹生に酷いこと言っちゃった」
「なにそれ、何言ったの?」
興味津々と美帆が身体を乗り出してくる。
「お兄ちゃんだなんて思ってないって言った」
肩を落としながら言えば、美帆はなぜか酷くつまらなそうにしている。