同居から始まる恋もある!?

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「なんだ?話って」


美帆の家に泊めてもらった次の日、わたしは自分の部屋に戻るより先に、武に連絡をとった。


大学の近くにある、小さな喫茶店。

窓際の席で、わたしは久しぶりに二人きりで武と話す。


「武に、聞いて欲しいことがある」

「なんだよ…そんな改まって」


武は小さく笑ってみせるも、その目は少しも笑っていなかった。どこかで、わたしが口にする言葉を察しているような。


わたしは、これからあまりにも自分勝手なことを言う。

怖くて、心臓がまるで早鐘を打つかのようにドクドクとうるさい。


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