同居から始まる恋もある!?
俺は、適当にお金を入れて切符を買い、何年か振りに全速力で走ってホームへと向う。
ちょうど電車が来て、吸い込まれるように人が流れていくその中にサチを探す。
「……間に合わなかった?」
「当たり前でしょ」
驚いて後ろを振り返れば、そこには目元を真っ赤にしたサチが立っていた。
「電車なんて、何本も見送ってるよ。あれから何十分経ったと思ってるの?」
「だ、だよな」
呼吸が苦しくて、思わず傍にあったベンチに座り込む。駄目だ、間違いなく体力が衰えてってる。
―さっきので腰も痛いし…。