同居から始まる恋もある!?

サチは小さく溜息をついて、俺の隣に座った。


「芹生…、ごめんね」

「なんでサチが謝るんだよ」

「だって、芹生はこんなこと、望んでなかったでしょ?」

「……サチ」


ゆっくりと俺に顔を向ける。

目じりには、涙が溜まっていて、思わず心臓がどきりと鳴る。


「嫌な態度取っちゃったけど、ほんとは…7年振りに芹生と暮らせて嬉しかったよ。夏だけの期間限定なんだから、もっと可愛い妹でいられればよかったのにね。そしたらさ、」


溢れた涙がサチの頬を伝った。


「そしたら、さよならなんてしなくて済んだのに。また、遊びに来てねって、そう言って送り出せたのに」


震える声。頭が真っ白になって、でも、無意識に俺はサチを抱きしめてた。


「ごめん…、俺って、」

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