同居から始まる恋もある!?

腕のなかに閉じ込めたサチが、どんと俺の胸を叩いた。


「なんども謝らないでよ、もう、わかってるから」

「…うん、ごめん、ごめんな…俺って、ほんと、なんもわかってなかったんだな」


―自分のことも、サチのことも。


「好きだよ。俺だって、サチが好きだ」


ゆっくりと、抱きしめていたサチから離れる。

ぽかんとした表情をした彼女が、わけがわからないと俺を見上げていた。

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