同居から始まる恋もある!?
季節は飽きることなく巡り続け、いまこの瞬間を過ごす夏は、二度と訪れることはないけど。
それでも。
つらいこともうれしいことも、頑なに拒んでいたものさえ、少しずつ受け入れながら。
「芹生、こっち頼む!」
「ああ、今いくよ」
カウンターへ向おうとした芹生の腕を引いて、かすめるようなキスをした。
わたしのせいいっぱいを受け止めて、芹生は穏やかに微笑む。
初めてキスをした時みたいにドキドキした。
夜が更ける。
夏が終わる。
けれどこれからは――
ふたりで一緒に、季節を迎えていくんだね。
Fin