同居から始まる恋もある!?
わたわたと落ちつきない雰囲気で、早口にそう言った。
ほんのりと顔に赤みを帯びていて、すぐにまた、恥ずかしそうに黙り込んでしまう。
―……もしかして。
わたしはオンナの感というやつがピンときて、思わず美帆をじっと見つめた。
「……うん、さすが芹生。やっぱり暑い日はビールだよね。せっかくだし、もし予定がなければ美帆も一緒に行かない?」
「えっ!いいの!?」
「もちろん。ね、芹生」
ぱっと顔をあげた美帆に、予想はあっというまに確信へと変わった。美帆は、芹生に一目惚れをしてしまったに違いない。
何しろ、美帆は面食いだからなぁ。
芹生の、よくできた顔をちらりと確認しながらそんなことを思う。
おずおずと芹生の答えを待つ美帆は、いつものいわゆる狙った獲物は逃がさない肉食系の彼女と全然雰囲気が異なっていて酷く新鮮だった。