同居から始まる恋もある!?
「これで、今日はビール半額になる?」
「あらやだ。さっちゃんがいれば、そんなものなくたって大サービスよ!さっちゃんはいつもこのお店を助けてくれてるんだから」
メグさんのウインクに、芹生は「えっ!」と声を上げ、物凄く嬉しそうな顔をする。運ばれてきたビールに幸せそうな顔で口をつけながら、満足気ににこりと笑った。
しかし。
夏ってどうしてこう、ビールが美味しいんだろう。
店に入って小一時間。
ビールはまるで吸い込まれるように咽喉を流れていく。
何杯目かは、途中で数えるのをやめた。
確か三杯目を越したあたりで、美帆が酔いにまかせて芹生との距離を一歩つめ、身体をさりげなく密着させたのまでは覚えている。
「えー……!芹生さんって、ほんとにサチのマンションに一緒に住んでるんですか!?」
芹生は美帆の声に、ビールを飲み干しながら「そうそう」と頷いた。