同居から始まる恋もある!?
「なんなら、あたしんち来ませんか?」
美帆は小首をかしげながら、上目遣いで芹生を見上げた。
出た。出ました。
美帆のこのスキルでいままでに落ちなかった男はいないという、必殺技。ポイントは、さりげなく身体を密着させ、出来た谷間に視線と心を同時に落とさせることだ。
「ベッドは大きいですよ」
がたんと頭をテーブルに打ち付けてしまった。
おいおい、酔っ払っているとはいえいい加減にしなさい。
理性は保て。
どうせ芹生も鼻の下を伸ばしているんだろうと思いきや、予想外に彼の顔はとても冷静だった。
どうしたんだろう。
「ありがとう。でも、大丈夫」
「……え、どうして」