同居から始まる恋もある!?
信じられないと美帆の目が大きく見開いた。
「こっちにいるの、夏までだからあっという間だし。サチと、久しぶりにいろんな話したいからさ。ね、サチ」
ゆっくりとわたしを見ながら目を細める。
じわりと、捨て去ったはずの気持ちが溢れそうになって、誤魔化すようにビールを煽る。
―いいんじゃないの?美帆んち泊めてもらいなよ。あわよくば、美少女とそういう関係になれるかもよ。というか、今の調子ならなれるよ。
天邪鬼な自分は、そんなことを考えた。
けれど、言わなかった。言えなかった。
だってわたしは、確かに嬉しかったのだ。それを自ら、壊す必要なんてないから。
捻くれていたって、それくらいは理解できる。