同居から始まる恋もある!?
Summer #4
気怠い身体を引きずりながら、大学の構内を歩いていると、後ろからぽんと肩を叩かれた。
「サーチっ」
鈴が転がるような声音は美帆だ。
あの日、酔っ払って散々芹生を誘惑したあげく、うっかり潰れてしまった美帆は、次の日おでこが擦りむけるくらいに土下座して芹生に笑われていた。
『美帆ちゃんみたいな子、面白くてスキだな~』
間の抜けた芹生の台詞に、顔を真っ赤にさせていた美帆は、オンナのわたしからみても充分すぎるくらいに可愛かった。
「背中丸まってるよ」
「……なんかだるくて…」
美帆はわたしをまじまじと見つめた後に、まるでエロいオッサンみたいな顔をして、わたしの首筋をつついた。
しまった、キスマークだ。
「武君て、そんな凄いの?」
「美帆黙れ」
あはは、と笑いながらごめんという。