同居から始まる恋もある!?

ハッとして、俺は横に座る武君をまじまじと見つめた。

カッコいい顔つき。
男らしい、という言葉は彼のためにある気すらしてきた。

俺はどちらかといえば、不本意ではあるが中性的と評されることが多いため、それがとても羨ましい。


「あんまり見ないでくれますか?」


居心地悪そうに、武君がこちらを振り向く。


「いや、あんまりカッコイイものだから、つい……。武君、絶対モテるでしょ」

「……それ、深山さんに言われても全然嬉しくないですけど」

「なんでだよ。酷ェなあ」

「どっちが」


誘われたはいいものの、特に会話が弾むわけもなく、はっきりいって全然間が持たない。

男二人でベンチに座って、気まずさを誤魔化すためにただひたすらビールを咽喉に流し込んでいる。


「あ、それじゃあそろそろ……」

「……深山さん」


あは。と笑いながらそっとベンチを立とうとすれば、武君ははじめて真っ直ぐに俺の目を見た、気がした。

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