1ast present
『ねぇ、陸ってどっか高校行っとん?』
そう送ったあたしは
いろいろな制服を思い浮かべる。
あたしの学校の学年じゃ、
名前聞いたことないからなぁ〜
商業とか私立とかかな?
♪♪♪〜♪♪
『いや、俺仕事しよるで。
今は建築関係やけど、今度は塗装とかする!
その次は溶接。
ホンマは県外に働きに行っとるけど、
昨日久しぶりに地元帰ってきた♪』
なんだぁ、お仕事してるんだ。
何か意外。
『そっかぁ。頑張ってね』
ちょっとそっけなかったかな?そう思いながらも返信する。
あたしが今歩いてる、海沿いの歩道は
多い茂った街路樹のせいで
隣の車道から差し込む光も
吸い込んじゃうくらい真っ暗。
あたしのケータイの画面からこぼれる
光だけが、歩道の真ん中で
光っていた。