1ast present

「一本の電話って…陸って?」
何者なん?
族か何かの総長とか?

「陸はコイツらの中でも、上のヤツなんだよ。
もち、族とも絡みはあるし、
ヤベー事よぉけしてきたで〜」

車を運転してる人が、あたしに教えてくれた。

「族…」
『早紀はあんまり関わるなよ?
てか、運転手に電話かわってくれる?』
「あ、うん」

あたしは運転席の人にケータイを渡した。

「その人は、陸の兄貴だよ。
陸がスゲェ剣幕で電話よこしてきてな?
それほど大事な女の子なんだなって思ってさ
仕事休んで、俺らとココに来たわけ♪」

後部席に一緒に乗ってた隣の人が、
こっそり教えてくれた。

「えぇっ?!」
だってあたし、今日初めて陸と…
しかもメールしかしてないのに
何で?!

あたしの頭の中は
?マークで敷き詰められる。

「俺らはいぃから、シンジさんに礼言っときな?
名前、シンジっていうから」

「はい…。」
あたしはそのまま、陸が待っているという
場所へ送られた。
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