1ast present

「…アカンことしとるんかな…あたし?」
「アカンことやろなぁ」
「どうして?」

駄目なら、止めてよ。

「俺様が許さんからやろ?」
「…なんで陸が関係あるのよ?」

「なんでもやっつーの!
いぃ女はいぃ男の腕ん中で収まってりゃえぇの。
お分かり?」

陸はぎりぎりまで吸ったたばこをもみ消して、あたしを強い瞳で見つめた。

「…っわかんないもん。」
「あ?」
「わかんないんだもん自分が!
何がしたいのか、何なのか…っ。
ココっていう決まった場所にしか居れない自分が大っ嫌い!
自分の顔も性格も嫌いよ!
…っあたしは人を愛せない。
愛されても応えられないもんっ
誰も本当のあたしなんか知らないんだっ
誰も…っ信じられないよ…っ」

あたしは糸が切れたように
急に泣き出した。
もう自分でも何が何だか解んない。
どうして陸にこんなこと言ってるん?

「解るで、お前の気持ち。」

「ひっく…っえ…?」
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