1ast present

香水


あたしたちはその後
陸のベッドに並んで眠った。

寝ている間中、優しいスカルプチャーの香りに包まれていたのを
すごく覚えてる。

陸がずっとあたしを抱きしめてくれていたのも。

久しぶりに、あたしはゆっくりと眠った気がした。


「…き、さきっ!」
「ん…ん〜?」
「もう夕方だって!いつまで寝よんのやっ」
「ふぁっ?!」

あたしは陸の言葉で
飛び上がるように起きあがった。

「あははっうっそ〜☆
まだ昼すぎたばっかやし」

まだ寝ぼけてるあたしのほっぺをむにむにしながら
まぶしいくらいの笑顔をみせる。
「…おい起きとる?υ」

その笑顔に思わず見惚れてぼぉっとしていたあたしは、
あわてて答える。

「おきてるおきてるっ!」

「お前寝相悪すぎー
俺くっついて寝たらベッドから蹴落とされたしっ」

「えぇっ?!嘘ごめんっ」

「うっそ〜☆」
「ばかぁ」
「寝顔可愛かった」

ぽぽぽっと顔が熱くなるのが解る。

「ばかりくっ」
「にゃははは」
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