1ast present
あたしはゆっくり立ち上がって
ケータイのメモリから
千尋 を探し出して
電話をかけた。
ほんの数分待っていると
あたしの名前を呼ぶ声が
聞こえてきた。
「さ〜きっ大丈夫〜っ??」
「あ…千尋、来てくれたんや」
千尋はあたしに駆け寄ったかと思うと
あたしにダイブ。
まあ…いつものことなんだけどね。
「もぉ〜まぢ心配したよぉ。
早紀可愛いからさぁ、あたしが着く前に、
弱ってる早紀見かけた変な虫が
早紀連れてかないかと思って
急いできたんやで〜っ」
「連れてかれないよぉ
馬鹿やね千尋、ありがとね」
「いぃよぉそんなの!
向こうであたしの彼氏が車で待っとるんよ。
行こっ」
あたしの手を引いて
千尋は笑顔で優しく話かける。
千尋は可愛い。
なんてゆうか…みてて落ち着く
癒し系ってヤツ。
千尋とは、中学からの付き合いで、
無茶ばかりしてきたあたしの中学時代を
一番側で見てきて、支えてくれてた子。
あたしに何があっても
どんな素をみせても
千尋を傷つけても いつも
あたしを守ってくれる大切な子なんだ。