Rain Candy
あめ
雨は嫌いだ…。

外で遊べないから…。


体育館はすでに満員



教室に戻って初めて、

君がずっと雨を見ていたことに気づいた。


ひじをついて、じっと暗い空と、濡れる地面を眺める君は、


一つの絵画のようだった…。



あめ、好き?




いつしか君に興味を抱いた俺は、いちごの飴を差し出しながら聞いてみた。

ギャグのつもりだったけど、気づく…かな?



…好き…かな…、どっちも…



あ、伝わった…

黙って飴を奪い、すぐに口にほおる。

甘い匂いが立ち込め、それが近づいた君のなのか、飴なのかは、分からない。



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