べいびー☆ぱにっく
アタシはとっさに美夢ちゃんを抱きしめる
ゆきが殴られてるのが見えないように…
バシ!
ドカッッッ
なんで?
なんで抵抗しないの?
コイツなら、やられたままなわけないのに…
アタシが…ケンカするなって言ったから?
バカ…じゃん。
アタシ、バカだよ。
こんな風になりたくて、ゆきにケンカすんなって言ったわけじゃない。
「~っ!ぎゃあぁぁぁぁぁッッッい!」
―しまった
アタシが油断したすきに、美夢ちゃんはもぞもぞと顔をだし、ゆきのケンカシーンを見てしまった
「う~~~~ぎゃぁい!!」
よほど怖いのか、美夢ちゃんはバタバタと暴れながら泣いている
「美夢ちゃん…」
アタシは何も出来なかった
ゆきを守ることも
美夢ちゃんを安心させるためにその場を去ることも
「…!うっせぇな!このガキッッッ!!」
――――ッッッ!!
男が拳を振り上げる
その姿がまるでスローモーションのように見える
ドカッッッ!!
「………ッッッ!」