べいびー☆ぱにっく
◇◆◇◆◇◆
ふにっ
「痛ぇんだけど。」
「ゆき。顔、怖いんだけど?」
国谷先輩が、自分の席に戻ったあと
なんだか不機嫌なゆきの頬っぺたを摘まむと、ゆきはギロッと睨みつけてきた
「…うっせぇ。」
「国谷先輩が自分と“ポーカーフェイスキャラ”で被ってるから気にくわない―とか?」
国谷先輩の後ろ姿を見ながらなんとなく呟くと、ゆきの―ハァ?という呆れた声が聞こえた
「なに言ってんだ、てめーは」
「でも、ゆき“ポーカーフェイスキャラ”が崩れてきてるよねー
美夢ちゃんの前ではデレデレしてるし。
だからね、被ってないよっ!」
ニッコリして言ってみると、ゆきは顔をしかめた
「意味わかんねーよ。」
「じゃなきゃ、国谷先輩に対して不機嫌なのが納得できん!」
「不機嫌になんてなってねぇっつーの!」
「なってるよ。ねぇ、愛弓ー」
「うん、してる。怖いよー」←棒読み
「後藤、せっかく合宿に来たんだから楽しもーぜ!」
ゆきはブスッとして、席にドカッと座った
「後藤くん、国谷先輩にやきもちでも妬いてんのかな?」
アタシの耳元でボソリと囁いた愛弓の言葉
「やきもち?
………なんで?」
愛弓につられ、自分も囁くように言った
「なんとなくー思っただけっ」
、