芹沢学園生徒会!



らんららんらとよく分からない鼻歌を歌いながら、芹沢龍人は先ほどと変わらない力で私を引っ張る。



「あっ!そこは右です!」


「ん!?こっち!?」


「違…逆です逆っ!」


「あ、そっか!お箸持つ方だもんね!」



いい加減にしてくれ。


ぶっちゃけこの人が好き勝手に動き回って迷子だか何だかになろうが私はどうでも良い。


しかし、学園長の命令を無視することは出来ない上に、自力でこの手を振りほどくのは不可能に近い。


ついでに、あ、手繋いでる…男の子と手繋ぐなんて私初めて…みたいに恋愛フラグが立つことなんて、私にとっては円周率をすべて計算し終わるくらいあり得ないことだった。




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