恋嘘



「…い。……い。……おいっ!」


びくっ!!!!


あたしは今目が覚めました。

ずっと誰かに呼ばれてたみたいです。

やばいなぁ…

声のする方を見ると颯くんが立っていた。

「をい。俺が質問攻めだったのによく寝れたな。」

あー…

「うるさかったけど龍の言葉聞いたら安心して眠気がね…」

あたしはアハハと笑った。

「…へー。」

颯くんは興味なさげに言った。

今の時間は移動教室らしく誰も教室にいない。

出来れば颯くんとふたりきりになるのは避けたかった。

早く龍の近くに行きたい。

安心したい。

と思ってる自分がいて信じられなかった。
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